人新世のパンツ論

文学

ウォーホル解禁―伴田良輔の「キスの連鎖」

【伴田良輔氏の名著『奇妙な本棚』(芸文社)】 たぐいまれな文筆家・芸術家の伴田良輔氏の名著『奇妙な本棚』(芸文社/1993年刊)を前回取り上げたのは、もう4年も前になってしまう。「ローリー・シモンズの水中バレエ」。 Amazonでこの珍本を...
文学

余韻で人生を繋ぐという話

【私も真似をして、青空に電信柱】 バナナのジャケットのCDアルバムに聴き惚れる。思わず、そのぬるっとした世界に溶け込んでしまったりする。 鮮やかなロックンロールと、霞みがちな淡いロックンロールのテイストのちょうど中間に、調和されたサウンドが...
ビジネス

『平凡パンチ』とサントリーレッド

【週刊誌『平凡パンチ』に掲載されていたサントリーの広告。宇津井健さん】 お酒は飲みすぎると危険だよ、というようなことを書いた「アルコール依存とオフライン女子のこと」のかたわら、手の裏を返したように〈お酒を飲みましょう〉と謳うのは、多少気が引...
映画

ひろひろさんと『ロボットドリームズ』のこと

【パブロ・ベルヘル監督の映画『ロボットドリームズ』】 この稿は、ある方に「お礼を申し上げたい」というのと、「やり残したことをこれからやる」旨の告知を記して、短くまとめたつもりである。ネットで知り合ったひろひろさん 一昨年の早い季節の頃、ネッ...
スポーツ

岸本佐知子さんのホチキスの話

【岸本佐知子さんの「吹雪」】 翻訳家でエッセイストの岸本佐知子さん。PR誌『ちくま』(筑摩書房)で連載しているコラム「ネにもつタイプ」が怪しいくらいに面白いので紹介し続けている。前回はことばの死語の話だった。ことばにも死後――死語によって漂...
文学

岸本佐知子さんの死語の知らない世界

【筑摩書房のPR誌『ちくま』2025年5月号(No.650)】 個人的な文学散歩の系譜として、長年続けているのは、岩波書店と筑摩書房のPR誌を定期購読していることと、各出版社の文芸雑誌を乱雑に買って読んでいること。あ、でも文学のカテゴリーに...