文学

ゲーム

野末陳平の「ギャンブルのすすめ」

【『洋酒天国』第60号で掲載されていた麻雀牌。マージャンカクテル】 あろうことかつまらぬ事をいうようだが、子どもの頃――それはおそらく中学生時代まで続いた観念なのだけれど――率直にいって「麻雀牌」にあこがれていた。 麻雀(マージャン)の牌(...
スポーツ

岸本佐知子さんのホチキスの話

【岸本佐知子さんの「吹雪」】 翻訳家でエッセイストの岸本佐知子さん。PR誌『ちくま』(筑摩書房)で連載しているコラム「ネにもつタイプ」が怪しいくらいに面白いので紹介し続けている。前回はことばの死語の話だった。ことばにも死後――死語によって漂...
演劇

瀬戸康史さんの舞台のこと

【月刊誌『家の光』2024年10月号の表紙は瀬戸康史さんだった】 こういっちゃなんだが、それはごくありきたりな記事だった。 JA(農業協同組合)の家の光協会が発行する月刊誌『家の光』2024年10月号で、俳優・瀬戸康史さんのインタビュー記事...
文学

我がツイッター時代のツイートより―「台湾」編

Utaro/青沼ペトロのツイッター(旧ツイッター)時代のアーカイブ。◎第1期:2010年4月22日~2022年6月26日(1.5万ツイート)◎第2期:2022年9月8日~2023年4月19日(2,588ツイート)以下は、この中から選りすぐり...
文学

渡辺実の「なつかしいと恋しい」

【私にとってもはや意味深なアイテムと化している中学3年用の国語教科書】 もうそれは、“A子の教科書”というだけでいいではないか。 私がその光村図書の古い国語教科書を持っている経緯については、「告白の法則―A子の教科書から」を読んでいただくと...
映画

『新幹線大爆破』の時代

【佐藤純彌監督の東映映画『新幹線大爆破』(1975年)】 全く個人的な調べ事をしていた挙げ句、つい最近のことだったけれど、「ワンレン」、「ボディコン」、「ジュリアナ東京」について思い起こすことがあった。意外ながらも、そのビジュアルの奇縁なる...
文学

岸本佐知子さんの死語の知らない世界

【筑摩書房のPR誌『ちくま』2025年5月号(No.650)】 個人的な文学散歩の系譜として、長年続けているのは、岩波書店と筑摩書房のPR誌を定期購読していることと、各出版社の文芸雑誌を乱雑に買って読んでいること。あ、でも文学のカテゴリーに...
性教育

[ティーンズの恋愛]に関する大々的なお詫びと訂正

【この度、新しく開設したウェブサイト[カゼヒカル やましい大人の性のテクスト]】 昨年末より、来年早々(つまり今年)やるといっていた新しいウェブサイト[ティーンズの恋愛]について、誠に勝手ながら、この度、大々的に改変およびリニューアルさせて...
文学

内田樹の「ことばとは何か」をふまえて

【高校用国語教科書『精選 国語総合 現代文編 改訂版』(筑摩書房)】 日増しに、先々の長編小説など書けないと思ってしまう。いや、一週間ごとにそう思うのだ。名の通った文人方々の作品なり評論なりに目を通していると、自分のちっぽけな存在が木っ端微...
文学

私は朝井リョウを単純化しない

【「私の読書日記」より朝井リョウ「未来がないと世界が明るい」】 捨ててしまおうと思って、ウィトキンの写真集の小さな本を、部屋の片隅に置かれたダストボックスに放り込んだ後だった。朝井リョウさんのコラムにおけるテーマが、ウィトキンの救いがたい暗...