国語教科書

文学

〈再録〉唐木順三の「時代相と青年の夢」

【筑摩書房『唐木順三全集』第十二巻】 一つのつまらぬ行動から文学的体臭を嗅ぎ取るに至る偶然に出くわす。 あるスマホのアプリで、カメラで写した文書を画像に起こし、自動的にテクスト化してPDFにするという事務系のたいへん便利なものを試してみた。...
文学

漱石『夢十夜』―黒い波におちていく

【夏目漱石著『文鳥・夢十夜』(新潮文庫)】 “十年ひと昔”というけれど、10年前に夏目漱石の小説を読んだきり、それ以来すっかり漱石本から離れていたように思う。本当に漱石の小説は読まなくなっていた。 たぶん最後に読んだのは、『夢十夜』であろう...
写真・カメラ

〈再録〉我がツイッター時代のツイートより―「断捨離」編

Utaro/青沼ペトロのツイッター(旧ツイッター)時代のアーカイブ。◎第1期:2010年4月22日~2022年6月26日(1.5万ツイート)◎第2期:2022年9月8日~2023年4月19日(2,588ツイート)以下は、この中から選りすぐり...
文学

開高健『開口閉口』―俗語的俗語の話

【開高健著『開口閉口』(新潮文庫)】 私が敬愛する作家・開高健氏の書き物で夢中になったのは、小説よりもエッセイ(随筆)のほうで、記憶をたどれば、珠玉のエッセイ集の『開口閉口』(新潮文庫)だったはずである。 初めて読んだ時は、ベトナムの記述が...
文学

遣らずの雨

【『小学国語 六㊤』(教育出版)】 工業高校時代のある「思い出」の光景で、その時盛んに降っていた「雨」をどう表現していいのかわからず、匙を投げた――ということがあった。その「思い出」は文章に書けなかったのだ。いくら表現しようとしても、ことば...
文学

〈再録〉サネアツの『友情』

【武者小路実篤『友情・愛と死』角川文庫】 先月末、朝日新聞の記事を読んで武者小路実篤の『友情』をふと思い出した。あまりに長らく忘れ去っていた小説を思い出した、という感がある。武者小路実篤『友情』――。 その新聞記事は、「文豪の朗読」を聴くと...
文学

〈再録〉「ささやかな時計の死」に関するささやかな雑感

またもや“時計”にまつわる話である(当ブログ「〈再録〉パタパタ電波時計と学習教材のこと」参照)。【高校国語教科書の中の「ささやかな時計の死」】 2005年発行の高校国語教科書『新現代文』(筑摩書房)に村上春樹氏のエッセイが扱われている。「さ...
文学

説得力のあるあなたへ―さよならA子の教科書

【光村図書の中学3年用国語教科書】 私はこれまで、文章を書くために必要な事柄、注意点を、国語教科書の中から学んできた。だから時折、学生時代を思い出して国語教科書を開くことがある。説得力のある文章 光村図書の古い中学3年用国語教科書(平成6年...
文学

〈再録〉森絵都の「帰り道」から学ぶこと

【光村図書発行の小学6年用国語教科書】 自分が学生時代に何を学んだか、その具体的な記憶の照影は、もはや遠い過去の藻屑となって、学びの痕跡はほとんど何も残されなくなってしまった。半ば、人生をゆき過ぎていっているのである。過去に、それぞれの学校...
文学

〈再録〉リルケの駆け落ち話

【またもや登場の高校国語教科書『新現代文』】 馴染みの薄い作家を読むと、ゾクゾクとするものを感じる。 この場合の馴染みが薄いとは、存在を知っていながらもわざと遠慮して、理解を恐れ読まずにいた、という意である。 以前ここで書いたことのある梶井...