カゼヒカル

文学

朝井リョウの黒タイツおじさん遭遇記

最近、『週刊文春』(文藝春秋)を読んでいて思ったのだった。 〈あれ? あの広告がどこにも無い…〉。 それは、東京ノーストクリニックさんの“◯◯治療”広告であった。 以前は、《中高年も考えたい》などといったキャッチフレーズが私の脳裏にすっかり...
ビジネス

序章・三山凌輝―腹黒い男の終末論

【『週刊文春』2026年7月30日号の不倫関係を報じる記事】 悔やんでも悔やみきれないのは、この男の人を今まで「バグる世界」で一度も取り上げなかったことだ。誠実さの奇妙ないいがかりにおいては、福原愛さんと江宏傑さんの離婚離縁スキャンダルをし...
書籍

資生堂の『花椿』と手鏡

子どもは、刃物やガラス、鏡で遊ぶことを許されなかった。手を傷つけたりして、危ないから――。 遠い記憶の残影を想い出す。 私がまだ幼少で、保育所(市内の認可保育園)にいる時、やんちゃな男の子がはしゃぎすぎてしまって、ガラス戸に頭を突っ込み、大...
文学

〈再録〉漱石『こころ』の身体性について

【夏目漱石『こころ』】 夏目漱石の小説を読み終えると、いつも雑駁とした気持ちに駆られる。様々な思念が頭をよぎりすぎて、判別しがたい感情の複雑な振幅にしばしの眩暈を覚える。 最初の眩暈こそ、高校時代に読んだ漱石の『こゝろ』(以下『こころ』)で...
文学

江戸川乱歩の「鏡地獄」

【『江戸川乱歩傑作選』(新潮文庫)】 私は高校を卒業して19歳の頃に、新潮文庫の『江戸川乱歩傑作選』を買って読んでいる。 乱歩文学の妖しさについてはもはや述べるまでもない。しかしながらあの頃、そのうちの短編作品「鏡地獄」をしっかりと読んでい...
飲み物

〈再録〉『洋酒天国』と英国万歳

【『洋酒天国』第14号】 マイ・フェイバリット・コレクション『洋酒天国』のブログ登場もこれまでで35冊を数えた。『洋酒天国』はたいへん古い書物であり、ファンもそれなりに多いこともあって、集めるのには苦労する。我ながらよくぞここまで蒐集したも...
音楽

〈再録〉Two Virgins

【Yoko Ono/John Lennon『Unfinished Music No.1:Two Virgins』】 昨年の10月、フランスの舞台演出家であるパトリス・シェロー(Patrice Chéreau)氏が亡くなって、何故かジョン・レ...
写真・カメラ

マン・レイ写真集の黒塗りに関する備忘録

【曰く付きの写真集『写真家 マン・レイ』(みすず書房)】 私が心霊研究家・中岡俊哉編著『続 恐怖の心霊写真集』(二見書房)について取り上げたのは、2015年7月。もう11年も前のことである(「〈再録〉拝啓心霊写真様」)。 自分たちで工作した...
写真・カメラ

石内都『さわる』における身体的男性性の発見

【写真家・石内都さんの男性ヌード写真集『さわる』(新潮社)】 学生時代に学んだ言語表現(国語)が、その領域を阻まれて思考停止に陥った経験というものがある。私の若い頃の話である。 それはつまり、自ら秘匿としていた性の領域に、外面上の身体表現の...
写真・カメラ

伴田良輔『眼の楽園』―ヒカリモノを求めて

【もうほんとにお馴染み、伴田良輔著『眼の楽園』(河出書房新社)】 私が敬愛する作家・芸術家の伴田良輔氏は、“ヒカリモノ”に妖しく惹かれ、その虜になってしまうのだということを、かつての著書『眼の楽園』(河出書房新社)の中で告白していた。「ヒカ...